レ・ミゼラブル(Les Misérables:哀れな人々)
「レ・ミゼラブル」とは,言わずとしれたヴィクトル・ユゴーの長編ドラマのタイトルです。日本版の翻訳では「ああ,無情」と題されていますが,実際のところは「miserable(ミゼラブル:哀れな,ひどい)」という形容詞が名詞となって「哀れな人」となり,それが複数になって,定冠詞「les(レ)」がついたものです。ちなみに「miserables」の最後の「s」は複数を表しています。ですから,この語の直訳は「哀れな人々」となるわけです。
実際の物語も,主人公のジャン・バルジャンや私生児のコゼットとその母,つけねらう警部など,みんな下層階級の貧しく,そして悲惨な運命を持った人々で,作者のユゴーは,これら下層市民の悲惨な現実をデフォルメして書いたと言われています。「ああ,無情」という響きも詩的でいいタイトルですが,あまりにも詩的すぎて,実際の物語の悲壮さは伝わってこないような気がしますね。
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