Allons-y! (アロンズィ!)
行こう!
フランス語の日常会話では非常によく使う表現です。英語で言うところの「Let's go!」に相当する言葉で、まさに「行こう!」「やろう!」てな感じで使います。なお、同じ意味を表す表現に「On-y va!」(オンニヴァ!)というものもありますが、基本的に同じ言葉です。
Allons-yを分解すると、「allons」と「y」にわかれますが、「allons」は、「行く」の意味の動詞「aller」(アレ)の1人称複数形の活用です。要するに「私たちは行きます」という意味ですが、ここでは命令形として使っているので「(私たちは)行きましょう」となるわけです。
ここまでは、理解できると思いますが、では「y」は? これがきちんと説明しようとすると若干やっかいなんですが、簡単に言うと、前置詞「à」から続く句を置き換えた代名詞ということです。意味から言えば「~(場所)に」という意味を表す大まかな表現ということになります。
というのも、動詞「aller」は自動詞ですが、たいていの場合は「どこかに行く」というように、場所を表す句がその後に続くはずですよね? この句を構成する前置詞としては、「à」のほかにも「in」とか「pour」とかありますが、もっとも多く使われるのは場所をピンポイントで示す「à」です。なので、allerを使う表現としては、その後にすぐ「a」がセットになっていることが多いわけです。
Je vais au cinema aujourd'hui. (ジュヴェ・オ・シネマ・オージュドゥイ)
私は今日映画に行きます。(auはà+leの合体形)
Il va à Paris cette été.(イルヴァ・ア・パリ・セッテテ)
彼はこの夏パリに行きます。
で、たとえばこの文の主語を全部nous(私たち)に変えて命令形にすると、こうなります。
Allons au cinema aujourd'hui ! (アロン・オ・シネマ・オージュドゥイ)
今日映画に行きましょう!(auはà+leの合体形)
Allons à Paris cette été !(アロン・ア・パリ・セッテテ)
この夏パリに行きましょう!
このように明確な目的となる場所がある場合はこのように言いますが、たとえば、こうした呼びかけに答える場合、同じことを二度繰り返すのは面倒ですよね。日本語でも、「映画にいきましょう」と聞かれたら、「うん、行こう」と目的句は省かれるのが普通です。それを一言で代理したのが、この「y」なわけです。ということで、これらの呼びかけにきちんと答えると、次のようになります。
Oui. Allons-y ! (ウイ・アロンズィ!)
ええ、(そこに)行きましょう!
大体のイメージは沸きましたか? つまりはこのように、どこという場所を明確に言う必要のない場合、または単純に「行こう」とか「やろう」というような場合は、この代名詞「y」を使って、「Allons-y !」となるわけです。なお、間のハイフンですが、「y」は読み的には「i」と同じ「イ」で、フランス語では母音の仲間と考えられています。なので、「allons」の一番後ろの「s」とリエゾンして「sy(=i) ズィ」となります。語呂的にも収まりが悪いので、ハイフンでつないでいるという感じだと思ってください。
また、先述した「On y va!」(オンニヴァ!)ですが、これも基本的には「Allons-y!」と同じです。「va」は「aller」の3人称単数形で、「on」は、3人称単数の「人は」という意味ですから、通常「On y va.」と書くと、「人はそこへ行きます」となります。ただし、フランス語で「on」を主語に使った表現は、一般に1人称(je/nous)と捉えられます(この辺がフランス語の難しいところです)。そこで、「On y va!」と言うのは「私(たち)はそこへ行きましょう!」ということになります。通常1人称単数で命令形というのは意味的にあり得ないので、この場合は「On y va!」=「Allons-y!」ということになります。理屈で説明すると本当にやっかいですが、どちらもよく使う表現なので、まとめて覚えちゃってください。
関連語句:aller(アレ:行く)、à~「ア:~へ」、aujourd'hui(オージュドゥイ:今日)、été(エテ:夏)
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